調子に乗りましたが何か?
はい、というわけで(どういうわけで?)突然ですが昨日の小説の続きです。
なんでこんなの書いた?って聞かれたら、書きたかったんじゃい!というしかないですね。
それに、こあとるさんのコメントにあった「デレ分補充」を行いたかったため。やっぱり中途半端はイカンということですな。ツンがあるならデレも無いとダメだよね。
でも、これで果たしてデレ分補充出来てんのかなぁ?今更ながら不安になってきた・・・またしても慣れない一人称スタイルで書くんじゃなかったかな?
ま、兎にも角にもそんな訳で、またしても駄文ですがお暇ならお読みください。
- 彼女の視点
一馬の奴には本当にムカッ腹が立つ。毎度毎度のことでもういい加減慣れっこみたいになってる私だけど、先日のケーキ騒動のときは今年度最大ともいえる
腹立たしさを私にプレゼントしてくれた。
人が誰かさんのために丹精込めて作ったケーキを、事もあろうか「どうでもいい」なんて言ってくれちゃって・・・そりゃ切れますって。もうブチ切れだっての!
でも、さすがにカップをブン投げたのは失態だった。店の物を壊したってことで父さんには散々怒られちゃったし。
それに、下手したら一馬に怪我させちゃってたかもしれない。そうならなかったから良かったなんて絶対に思えない。本当に馬鹿なことをしてしまった。
そんなこと絶対にしたくないと思ってるのに、感情をセーブ出来ずに本心とは逆の行動を取ってしまう。いい加減にこんなことは無くしたいけど、どうにも治まってくれる気配が無いんだよね。自分の子供な部分にはガックリくる。
そんな風にまだまだヘコんでた事件の次の日、つまり今日のこと。一馬がまた店にやってきた。
これはちょっと怖かった。あんなことされて相当怒ってると思ってたからさ。出来るだけ顔を合わせないようにしてたから尚更だ。
こういう時に限って親は留守で、店番は私一人だけ。店商売で居留守を使うわけにもいかない。狙ってきてんのかねアイツ?
おっかなびっくり応対に出ていったら、一馬の奴の第一声は
「昨日のケーキくれよ。カモミール付でさ。」
なんてものだった。これには驚いたね。
そりゃもう腕によりをかけて作ったもんだから、捨てるに捨てられずにいたケーキはまだ冷蔵庫に入っていた。それを切り分け、無言で差し出す私と無言で
食う一馬。今思っても変な場だったなぁ。
ケーキを半分くらい食べ終わってから、紅茶を一口飲んでから笑って一馬は言った。
「さすがお前作だな。美味い。それに言うとおり本当に合うぜ、この紅茶」
正直言います。私、泣きそうになりました。
一馬が怒ってなかったこととか、ケーキを美味しいと言ってくれたこととか、私がカモミールと一緒に食べて欲しかったことを覚えててくれたこととか、そういうこと全部ひっくるめてとにかく嬉しかった。
もう俯いた顔は真っ赤で頭の中ぐるぐる。そんな状態でも「ありがとう」と言えた自分を今では褒めてやりたいね。その後は、気づいたらいつも通りに一馬と話せてた。昨日のことを謝った私に「慣れてるからな」なんて言いながら許してくれたのも本当に嬉しかった。
狙っての行動なんだか天然なのか、一馬は時々こういうことを普通にやってくるから困る。思い返してみれば、これにやられちゃったのかもしれないね、私は。ホントいい加減にして欲しいよまったく―
そんなことを考えたらまたニヤニヤしてきてしまった。風呂場で一人でにやける若い女の図。いやぁ、我ながら気色悪いね。
おしまい
- 女性の感情は想像し難いね
今回は前話とは逆に女の子視点で書いてみたんですが、どないなもんでしょうか?
個人的には、もっと今の女性の生っぽい口調で書きたかったんですが、まぁ・・・如何せんそれがどんなものか分からんのでね!ハッハッハ。
そういや、こんなもん書いてる暇あったら「奏でる鬼」更新しろって話ですよね。すいません・・・