こんなときこそ心静かに

今現在いろんな本を平行して読んでるんですが、一番最近読み始めたのが「響き交わす鬼」という本。
これは響鬼大好きな東雅夫氏が編者をしている、鬼に関する「鬼憚」や魔化魍のモデルになった妖怪などのいろんな小説や古典文学を集めたアンソロジー本なんです。いろいろな鬼や妖怪が過去にどう描かれてきたのかを知れるなかなか面白い本なんですが、今回ちょっとがっかりしたことがあったのでそれを少しばかり書こうかと。
東氏は「幻妖ブックブログ」(http://blog.bk1.co.jp/genyo/)というご自分のブログ+書籍情報のサイトを開いているのですが、先日のブログに「響き交わす鬼」の解説についての以下のような文章がありました。

同書の解説中で小生は――
もちろん『響鬼』を未見の方でも十分に愉しんでお読みいただける作品ばかりだが、過去と最新の〃鬼譚〃が互に響き交わすことを目指した編者の企図を十全に味わっていただくには、やはり『響鬼』をご覧いただくに如くはない。放映開始から半年を経過して、DVDの発売も開始されたところではあるし、どうか騙されたと思って、御一見のほどを――。
……と書きましたが、肝心な個所が抜け落ちておりました。謹んで、下記のとおり訂正させていただきます。


もちろん『響鬼』を未見の方でも十分に愉しんでお読みいただける作品ばかりだが、過去と最新の〃鬼譚〃が互に響き交わすことを目指した編者の企図を十全に味わっていただくには、やはり『響鬼』の第一話から第二十九話までをご覧いただくに如くはない。放映開始から半年を経過して、DVDの発売も開始されたところではあるし、どうか騙されたと思って、第一話から第二十九話までを御一見のほどを――。なお、現在放映中の同タイトル、同キャストによる番組は、第二十九話までとは似て非なる別種の作品なので、ゆめゆめ混同されることのなきよう……。

これ、はっきり言ってキャストの皆さんや一話から続けて響鬼に参加されているスタッフの方々に対して失礼千万な言い分だと思います。確かに、今まで響鬼を熱心に見てきたファンである東氏から見れば、三十之巻以降の響鬼は違うって印象が強いかもしれない。でも、「似て非なる別種の作品」ってのは余りにも言いすぎでしょう。これでは必死に響鬼を作り上げようしている細川さん以下キャスト・スタッフの努力がまったく無意味だと言っているように感じてしまう。それに、「公式」では無いものの、響鬼を扱った本を出版した人が、こういうことを言うのが何だか悲しいです・・・

その後、東氏はブログのコメントへの返事として次のような事を述べています。

今回のスタッフ交代の真相は部外者である小生には知る由もありませんが、漏れ聞こえてくる情報から察するところ、一方的に特定の個人や組織を断罪すべき性格の出来事ではないように思われます。ですから、今後の「響鬼」については、小生も一視聴者として、その行く末を見守ってゆきたいと思っています。
ただし、既放映分から判断する限り、新体制による「響鬼」が、29話までの「響鬼」とは異なるテイストの作品になっていることは事実だと思いますし(その良し悪しを問題にしているわけではありません)、それゆえ、29話までの路線の「響鬼」をリスペクトする趣旨で編まれた『響き交わす鬼』の読者の皆様に、その旨、早急に注意をうながすことは、編者としての責務であると考え、あのような記載をおこなった次第です。

言い分は分かりますが、あの訂正は悪意が篭ってるとしか思えない(まぁ悪意というよりは無念さですかね?)
もうちょっと広い心を持って欲しいです。これは東氏だけでなく、今の響鬼を叩きまくってるファンにも言えることです。