米軍の秘密兵器は「ヘヴィ・メタ」

イラクファルージャで戦闘中の米兵が、軍用車などから「メタリカ」や「AC/DC」といったヘヴィ・メタル・バンドの楽曲を大音響で鳴らし、イラク兵に精神的な苦痛を与えるという心理作戦を展開している。メタリカのメンバーはこの心理作戦について先ごろ、米のラジオ番組に出演した際、この件について「文化が違うので、武器になるのだろうか…」と困惑まじりのコメントを述べた。
米の音楽系メディアなどによると、この“ヘヴィ・メタ攻撃”は今春ごろから始まったという。イスラム文化圏には、この種の激しいサウンドの音楽がないため、イラク兵にとってこれを大音響で長時間、流されるとかなりの精神的苦痛になる一方で、米兵にとっては戦場で士気を高めるのに大きな効果がある。
特によく使われるのは豪州出身の大物メタルバンド、AC/DCのアルバム「バック・イン・ブラック」(八〇年)の楽曲。これは米だけで約二千万枚を売ったヒット作。またメタリカの「メタリカ」(九一年)の楽曲をはじめ、レッド・ツェッペリンなど一九六〇年代から八〇年代に活躍したハード・ロック・バンドの楽曲もひんぱんに流されるという。

「音楽を兵器に使う」か・・・昔から行われていた作戦とはいえ、音楽が好きな人間としては非常に心苦しいです。音楽はそんなことをするために生まれたんじゃないのに・・・でも、それを言ったら鉄だって、火薬だって人を殺す手段として生まれたわけじゃない。どんなものでも他を苦しめる為の道具にしてしまう人間。人間の智恵って、いったいなんなんでしょうね・・・